フィットモデルドレス製作の知られざる裏側 〜前編〜

私達が何故フィットモデルのドレスを製作することになったのか?
新しい挑戦は成功へと繋がるのか…?!

ここではきっかけから実際の製作の工程までをご紹介させて頂きます。

ファーストステップ

全ては輝く女性のためという会社理念から始まった。2020年1月のことだった。

きっかけは公益社団法人 日本ボディビル・フィットネス連盟(以下JBBF)の常務理事である辻本俊子さんとの出会い。JBBFで2020年より新カテゴリーとして、海外で人気のフィットモデル競技を行いたいとドレスの製作依頼先を探していたのだ。

IFBB公式サイトより

お話を伺うと、選手が全身全霊で鍛え上げた身体・筋肉をより美しく魅せるために纏うドレス。今まで扱っていたドレスの価値観の違いにとても興味が沸き、更に私たちが大切にしてる輝く女性の為という想いにまさにフィットし、ぜひお受けしたい!と申し出たのであった。

正直、それまではフィットモデルに関しての知識はほぼゼロ。日本で実施している他団体もなく、情報も限られているため、Instagramや動画で海外の選手や大会を見ながら研究が始まった。ドレスについても調べ進めていくと、欧米やEUにいくつかある中、特にロシアのブランドが人気があることが分かった。しかし、かなり高額で送料ももちろん高く、納期もそれなりに掛かることも分かった。オーダー方法もメールで英語でのやりとりだった。

選手たちにとって、ドレスを手に入れるまでのハードルがかなり高い現実を知ったのだった。

 

そこで私たちはより日本人に特化し、フィットするフィットモデルドレスを作ることを誓ったのだ。かつ、もっと手に入りやすい価格で安心して購入出来ることを・・・!

 

詳しくフィットモデル競技についてはこちらへ(JBBF公式YouTubeチャンネル)

果たして可能か・・・?!

 

その後も辻本さんとは何度も打ち合わせやメールでのやりとりを重ね、JBBF連盟様がどのような想いで競技開催に至ったかや選手のトレーニングや日々の生活の様子など、知れば知るほど、絶対に美しくてカッコイイフィットモデルドレスを作りたい!!!という熱い想いしかなかった。

更に少しでもフィットネスやフィットモデルに関しての情報が欲しかったので、別の仕事での知人のご縁があり、JBBF ALL JAPAN MASTER チャンピオン・IFBB WORLD MASTER3位の実績をお持ちで、現役でコンテスト指導者として大人気の長瀬陽子さんとお話することが出来た。経験者、そして多くの選手との関わりがある長瀬さんのお話には沢山のヒントがあり、リアルで貴重なお話を伺うことが出来た。

長瀬陽子さんInstagramより

そしてついに、品質を保ちながらどうにか選手に手に入りやすい価格で提供出来ないかを試行錯誤するうち、完璧を求めてコロナ禍の中、私は中国へと旅立った。

コロナ禍での中国隔離生活と運命の出会い

12月9日20:20広州の白雲国際空港に降り立った。日本と打って変わって空港内スタッフ全員防御服着用だったので、物々しい雰囲気が漂った。PCR検査や身分確認などの手続きを経て隔離ホテルに到着したのが既に深夜2時だった。

いよいよ隔離生活スタート!今回の隔離ホテルは少し古かったが、部屋も広くて浴槽付きでラッキーだった。隔離期間中一番の楽しみはご飯。。。笑 これしかないと言っても過言ではない。もちろん毎食は中華料理だったが、味はなかなかGOODだった。

二週間のホテル隔離生活を経て(本当に部屋から一歩も出られない缶詰状態だった)、晴れてホテルから出た私は、最初に向かったのは広州の工業地帯。

広州というのは中国の南に位置しており、南亜熱帯海洋性季節風気候であり、年間平均気温は摂氏22.4度で比較的冬でも暖かい地域なのだが、今年は類を見ない大寒波到来で暖房設備が乏しい南地方の住宅ではさらに泣きっ面に蜂だった。流石に東北地方出身の私でも参ったが、「食は広州に在り」といわれる広東料理の中心地であったのが唯一の救いだった。しかも安い!

そこでは何件もの工場を回って試作品を作ってはボツ。。。の日々だったが、

中国製でも、日本人の心を持った品質管理は必ず良い製品ができると信じ、ある日、一人の青年と出会ったのだ。

 

どういう青年?かは次回中編でご紹介しよう。

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